久しぶりに投資コラムを。
オプションの中で、重要な要素とされるIV。
読み方はアイブィーと読みますが、正式名称はインプライドボラティリティ。
画像でいうとこの部分。

IVと書いていますね。
IVは実際に市場で取引されているオプション価格(プレミアム)から計算されるボラティリティの事で
オプション価格を決定する要素の一つです。オプション価格は
1 原資産の価格
2 権利行使価格
3 満期までの時間
4 ボラティリティで形成されます。
そして
ボラティリティが高いとオプションのプレミアムが高くなりボラティリティが低いとオプションのプレミアムが低くなります。つまりIVが低い。という事はそれだけオプションのプレミアムが低いと言ってることと同義であります。
IV自体の存在意思として、原資産価格(日経225先物)が今後どれくらい
大きく(小さく)変動しそうなのかを表しているとも言えます。
オプションに参加している投資家が原資産価格(日経225先物)が大きくブレそうだ。
と思っているときはオプションのプレミアムが高くなり、IVも高くなります。オプションに参加している投資家が原資産価格(日経225先物)が全然小動きだ。
と思っているときはオプションのプレミアムが低くなり、IVも低くなります。そしてIVはコール側、プット側に存在し、
現在コール側のivが9ポイントに位置しているという
超低水準。

そうです。ピンと来た方いらっしゃると思います。
コールのIVが低下しているという事は、それだけ上昇を予想していないトレーダーが多いという事です。そして、マーケットは大体トレーダーの逆へ動きます。
つまり、上昇、急騰を予想していないトレーダーが最大になればIVは2桁を割り込みます。
そして、ほぼその予想は外れます。
IVは常に行ったり来たりのトレンドを描くからです。
今はその行ったり来たりの下値水準。
オプションのIVが高い水準にある時はボラティリティが今後低下するので、オプションの売りが非常に有効です。(いずれ、ボラティリティIVが低下するので)
そして今オプションのIVが低い水準にあるときはボラティリティが今後上昇するので、オプションの買いが非常に有効です。(いずれ、ボラティリティIVが上昇するので)
大体の大枠のレンジは
IVが10%に近づけば近づくほど今後ボラティリティが拡大傾向にあり、オプションの売りは禁物。
IVが20%に近づけば近づくほど今後ボラティリティが低下傾向にあり、オプション売りのポイント。となります。
そして、IVはオプションの価格(プレミアム)と直接関係しているので
IVが高い割高なオプションを買いは控えるべきですし
今日のようにIVが極端に低下している割安なオプションを売るべきではないということを頭の中に
いれましょう。
そして、三度目の登場のこの画像。

IVが低下しているのが、
20375から20875円の権利行使価格。
一方違う権利行使価格は2桁を割り込んでおりません。
プロ向けの解説をするならばこのIVの不均衡(各権利行使価格でIVが異なる)
を利用したIVトレードもアドバイスしたりしています。
例えばこの低下しているIVの権利行使価格を買い、
高いIVの権利行使価格を売るというポジションだったりです。
今でいうと20000円処の権利行使価格は10.91でIV的には売り。
20500円処の権利行使価格は9.71でIV的には買い。
これを利用すると、20000円コールを売り、20500円を買うという合成ポジションも可能。
20500円の権利行使価格プレミアムは70円です。
20000円の権利行使価格プレミアムは295円です。
70円の権利行使価格を4枚買って、20000円の権利行使価格を1枚売っても、
恐らく急騰時には儲かるトレードになると思います。
あくまで、急騰しないモデルで損益グラフを見ると

このように500円騰がるだけで、50万円。